クラウドがよく分かる!お役立ちコラム
AWSのコストが高い原因とは?確認すべきポイントと見直し方法

公開日:2026年7月27日

この記事は約11分で読めます。

AWSのコストが高い原因とは?確認すべきポイントと見直し方法

この記事でわかること

AWSを利用している中で、「想定より請求額が高い」「どのサービスに費用がかかっているか分からない」「削減したいがどこから見直せばよいか分からない」とお困りではありませんか。AWSは従量課金のため、リソースの停止忘れ・ログの蓄積・スペックの過剰選定など複数の要因が重なり、気づかないうちにコストが膨らむことがあります。今回は、コストが高くなる主な原因と確認ポイント、見直し方法について解説します。あわせて、自社だけで対応する際の注意点も紹介しますので、AWS運用に不安がある場合はぜひ参考にしてください。

資料を無料でダウンロード

AWSのコストが高くなる主な原因

AWSのコスト増加はひとつの原因によるものとは限りません。EC2の稼働時間、RDSのスペック、EBSやスナップショットの保存量、CloudWatch Logsの蓄積、NAT Gatewayやデータ転送量など、複数の要素が関係します。まず「どのサービスで」「どのような使い方によって」費用が発生しているかを整理することが重要です。

使用していないEC2インスタンスが起動したままになっている

EC2は起動中の間は継続して料金が発生します。そのため、利用しないインスタンスが起動したままになっていると、コストがかさむ原因となるのです。EC2のコンソールから、インスタンスの起動状況を確認しましょう。

もちろん、本番環境は起動したままで問題ありません。しかし、開発・検証環境の場合、夜間や休日に停止しても業務に影響しないことがあります。

とはいえ、Nameタグが未設定だったり担当者が不在だったりすると用途を判断できなりがちです。そのため、定期的な棚卸しによってコストを制御するようにしましょう。

不要なEBSボリュームやスナップショットが残っている

EC2インスタンスを削除してもEBSボリュームが残っている場合、利用していなくても保存容量に応じた費用が発生します。定期取得のスナップショットや自身が取得した昔のスナップショットには注意しましょう。ボリュームのコンソールから状況を把握します。

特に、ボリュームやスナップショットは世代数やルールを決めずに運用しがちです。結果、大量のスナップショットが蓄積し続け、ストレージ費用の増加につながります。EC2を止めたから費用は発生しないと思っていても、関連リソースが残っていることで請求が続くケースがあります。

RDSなどのデータベース費用が想定以上に発生している

RDSなどのデータベースを開発・検証環境まで本番と同等のスペックで運用していると、コストがいつの間にか増えてしまいます。インスタンスサイズ・マルチAZ・バックアップ保存期間など、適切であるか見極めましょう。

たとえば、不要になった検証用データベースが残っていると、知らず知らずにコストが高まります。一例ですが、利用状況・性能要件・停止可能時間を確認したうえで定期的にコストを見直すことが大切です。

CloudWatch Logsの保存量が増えている

ロググループの保存期間が無期限になっていると古いログが蓄積し続けます。ログ出力量が多い環境ではコスト増加の原因になりかねません。まずはログの状況を確認することから始めます。

障害調査・監査対応に必要な期間を確認したうえでロググループごとに適切な保存期間を設定することが有効です。

データ転送料金を把握できていない

インターネット向けの通信・AZ間通信・NAT Gatewayを経由する通信はコストに影響します。特に、EC2やRDSのように単体で見えやすい費用ではないため見落とされがちです。

しかし、システムの利用者増加や外部連携の増加に伴い、請求額に影響するケースが増えています。Webサイト・API・ファイル転送・バックアップ連携をAWS上で運用している場合、網羅的に確認対象へ含めることを心がけてください。

適切な料金プランを選べていない

長期的に利用するリソースをオンデマンド料金のみで運用していると割高になりがちです。最初から中長期的な利用を想定しているならば、Savings PlansやReserved Instancesを活用しましょう。詳細は以下で解説します。

AIサービス(Amazon Bedrock・SageMakerなど)の利用コストが想定を超えている

近年、Amazon BedrockやSageMakerなどのAI・機械学習サービスを試験導入する企業が増えています。ただ、これらはトークン数・処理量に応じた従量課金です。そのため、利用ルールを整備しないまま社内展開すると想定外のコスト増加につながります。利用上限の設定や用途別のコスト把握を仕組みとして組み込むことが重要です。

まず確認すべきAWSコストのポイント

AWSコストを見直す際は、いきなりリソースを削除するべきではありません。まず、現状を確認することが重要です。請求額が高い原因を把握しないまま対策すると、必要なリソースを誤って停止してしまう可能性があります。AWSの費用を把握・監視するためのツールを活用しましょう。

Cost Explorerでサービス別・日別の費用を確認する

Cost Explorerを使うと、AWSのコストと使用状況をグラフで確認できます。「グループ化の条件」を「サービス」に設定してどのサービスが費用の大部分を占めているかを把握しましょう。

また「粒度」を「日別」に切り替えると費用が急増した日を特定しやすくなります。

増加タイミングとリソースの作成・設定変更を照らし合わせることで原因を絞り込めるのです。

アカウント別・タグ別に費用を把握する

複数アカウントを利用している場合はコストが不明瞭になりがちです。アカウント別に費用を把握するようにしましょう。タグを設定している場合はプロジェクト名・環境名・担当部署などのタグ別に費用を確認することが可能です。

タグ運用ができていないとリソースの所有者や用途が分かりにくくなります。結果、コストが肥大化する理由が特定できなくもなるのです。費用を把握するためにも、命名ルールとタグ設計の整備もコスト管理の重要な要素です。

AWS BudgetsとCost Anomaly Detectionで予算を監視する

AWS Budgetsでは以下のような予算の監視と通知が可能です。

  • 月額予算の80%到達時点で担当者に通知
  • 月額予算の100%超過時は管理者にも通知

これに加え、Cost Anomaly Detectionは機械学習を使って通常パターンと異なるコスト急増を自動検知します。予算アラートが「設定額に対する超過」を通知するのに対し、Cost Anomaly Detectionは「過去の傾向との乖離」の検知が可能です。これにより、意図しない設定変更や予期しない利用増加の早期発見に役立ちます。

AWS Compute OptimizerとTrusted Advisorで改善候補を把握する

AWS Compute Optimizerは実際の利用実績を機械学習で分析するサービスです。実績を踏まえて、EC2・RDS・Lambdaの最適なインスタンスタイプを推奨してくれます。

また、Trusted AdvisorはコストだけでなくセキュリティやパフォーマンスなどAWS環境全体について改善候補の提示が可能です。なお、Trusted Advisorで利用できるチェック項目はサポートプランによって異なります。

AWSコストを見直すための解決策

AWSコストの見直しでは以下のようなフローを意識すべきです。

  • 継続的な監視
  • 大まかな原因の確認
  • 具体的なリソースの特定や設定の変更
  • 運用ルール見直しや改善

これらを順番に実施していくことが重要です。単発で不要リソースを削除するだけでは、一時的に費用が下がっても同じ問題が繰り返される可能性があります。コスト削減を継続的に行うために、仕組みとして組み込むことが大切です。

不要なリソースを停止・削除する

利用していないリソースを停止、削除しましょう。例えば以下が考えられます。

  • EC2
  • EBS
  • スナップショット
  • Elastic IP
  • 古い検証環境など

それぞれ確認し、不要なリソースがあれば停止または削除します。

なお、削除前には利用状況と影響範囲を必ず確認しましょう。バックアップ・ログ・ネットワーク設定は不要に見えても業務システムの安定稼働に必要な場合があります。

EC2やRDSのインスタンスタイプを見直す

定期的にインスタンスタイプを見直すことがポイントです。これらは従量課金であり、コストに直結します。

CPU使用率・メモリ使用量・ディスクI/Oを確認し、スペック過剰であれば小さいインスタンスタイプへの変更を検討します。AWS Compute Optimizerの推奨も参考にすると良いでしょう。ピーク時の負荷・バッチ処理・利用者数の増加を考慮したうえで判断することが大切です。スペックを下げると性能不足になるリスクもあるため、段階的な変更と検証をおすすめします。

開発環境・検証環境の自動停止を設定する

開発環境や検証環境は、24時間稼働が求められないケースも多いでしょう。この場合、自動停止を設定することでコストの削減が可能です。

例えば、毎日の日中8時間のみ稼働させるスケジュールに切り替えると、24時間稼働と比べて稼働時間を約65%削減できます。開発・検証環境が複数ある場合はその分の効果が積み上がるため、優先度の高い施策のひとつです。

なお、手動運用では停止忘れが発生しやすくコスト削減効果が薄れてしまいます。これを回避するため、スケジュールに基づいた自動停止・自動起動を仕組みとして組み込む方法がおすすめです。環境ごとにタグを設定しておくと、管理しやすく効率化も図れます。

ログとバックアップの保存設定を見直す

ログが大量に蓄積されると、ストレージの使用量でコストがかさみます。CloudWatch Logsで保存期間が無期限のロググループを洗い出し、用途に応じた期間へ変更しましょう。また、スナップショットは必要な復旧ポイントを整理したうえで古い世代を削除します。

ただ、ログ・バックアップの削減しすぎは危険です。インシデント調査や障害復旧に支障をきたしかねません。コスト削減と復旧要件のバランスを取りながら方針を決めることが重要です。

Savings PlansやReserved Instancesを検討する

本番環境のように継続利用が見込まれるリソースでは、以下もおすすめです。

  • Compute Savings Plans(EC2・Lambda・Fargateに柔軟適用)
  • EC2 Instance Savings Plans(特定インスタンスファミリー向け・高割引率)

1年・3年の契約期間を選択でき、最大60〜72%の割引が適用されるケースもあります。将来の構成変更が見込まれる場合は、Compute Savings Plansの1年契約から試すのが無難です。導入前にCost Explorerで利用実績を確認し、継続的に使うリソースを見極めたうえで判断してください。

AWSのコストや運用でお困りの場合はZEADへご相談ください

AWSコストの見直しは、費用だけで判断してはなりません。性能・可用性・セキュリティ・バックアップとのバランスを総合的に判断する必要があります。

不要に見えるリソースでも業務システムの稼働や障害時の復旧に必要なケースがあるでしょう。コスト削減だけを優先しすぎることにはリスクが伴います。自社だけで判断が難しい場合は、専門的な知識を持つパートナーに相談しながら進めることをおすすめします。

ZEADでは、AWS環境の設計・構築から運用保守・監視・セキュリティ対策・コスト最適化まで幅広く支援しています。「請求額が高い原因を知りたい」「不要なリソースを削除してよいか判断できない」「自社だけでのAWS運用に不安がある」といったお悩みがあれば、ぜひZEADへご相談ください。コストを抑えながら安全で安定したAWS運用を続けるために、まずは現在の利用状況を整理するところからご支援します。

クラウドの運用代行や導入、開発は25年の実績をもつジードにご相談ください

  • クラウドの運用代行

    クラウドの監視・保守・運用の代行 お客様が運営するクラウドの監視・保守・運用業務を、ジードが代行いたします。

    サービスの詳細はこちら

  • クラウドの設計・構築

    クラウドの設計・構築 お客様のご要望に沿って、適切なクラウド選定から設計・構築までを行います。

    サービスの詳細はこちら

  • クラウド上でのシステム開発

    クラウドの設計・構築 Azure上で、AI + 機械学習、分析、ブロックチェーン、IoTを開発します。

    サービスの詳細はこちら

お問い合わせ・お見積もりのご依頼はお気軽に

トップへ戻る