サーバーレスソリューション「Azure Functions」の概要や料金を解説

公開日:2023年5月2日最終更新日: 2023年5月9日

インフラ構築において、「サーバーレスアーキテクチャ」の仕組みを導入している企業は多いと思います。 Azure Functionsは、この「サーバーレスアーキテクチャ」の仕組みの一つであり、開発やコスト面において魅力的な機能を使用することができます。

本記事では、Azure Functionsの基礎知識から実際の使い方、料金体系について詳しく解説していきます。

Azure Functionsとは

Azure Functionsは、サーバーの設定や管理をすることなく、コードを書くだけでアプリケーションの機能を実現することができるサービスです。

今までアプリケーションの実行には、仮想マシンやミドルウェアのインストールなどの作業が必要でした。しかし、Azure Functionsを使用すると、このような作業を意識せずにより迅速な開発を実現できます。

Azure Functionsの3つのメリット

Azure Functionsは開発やコスト面において、様々なメリットがあります。本章では、Azure Functionsのメリットを紹介します。

1. 自動的なスケーリング

Azure Functionsは必要に応じて自動的にスケールアップ / ダウンすることができ、急な需要増加の場合にもサーバーがダウンしにくく、緊急時の迅速な対応が可能です。

2. 低コスト

Azure Functionsは自動でスケールアップ / ダウンすることができ、設定変更の工数を削減ができます。また、使用量に応じた課金方式のため、余分なコストを抑えられます。

3. 柔軟性

Azure Functionsは C#、Java、JavaScript、Python、PowerShell などの多様な言語をサポートしています。また、ファイル更新などのイベントをトリガーとしてプログラムを実行でき、様々なパターンの処理に組み込むことが可能です。

Azure Functionsの使い方

Azure Functionsはすぐに利用できるコードブロック(関数)が使用できます。本章では基本的なAzure Functionsの使い方を解説します。

まずは、Azureポータルにログインし、Functions Appを作成します。Functions Appを作成する際は、ランタイムスタック(プログラム言語)やリソースグループを選択することが可能です。

Functions App作成後は、関数を作成し、デプロイすることで使用可能となります。

関数はAzureポータル上からテンプレートを使用して作成することもできますが、”Visual Studio” “Visual Studio Code” “コマンドライン” のいずれかのツールを使用し、システムの仕様に合わせた関数を作成することもできます。

Azure Functionsの設定方法の詳細については、Microsoft Azure公式の「お使いの Function App の管理」を参照ください。

Azure Functionsの料金体系

Azure Functionsは、ニーズに応じた様々な料金プランが用意されています。本章では3つの料金プランをご紹介します。

従量課金プラン

従量課金プランは実行時間や総実行回数によって課金されます。ひと月に100万回の実行回数と400,000GBのリソース消費が無料提供されていますが、無料範囲を超えると実行時間や総実行回数に応じて課金されます。

Premiumプラン

Premiumプランはインスタンス全体に割り当てられたCPUとメモリに応じて課金されます。

Premiumプランの場合は実行料金は発生しませんが、 1つ以上のインスタンスを割り当てる必要があり、CPUとメモリの合計数に対して、各インスタンスに割り当てられている秒単位で課金されます。

App Serviceプラン

App Serviceプランは使用量レベル「Free、Shared、Basic、Standard、Premium、Isolated」に分かれており、Functionsを利用する場合はBasic以上を選びます。

使用量レベルにより、サポート対象や1時間あたりの従量課金制料金が異なります。App Serviceを他のアプリケーションで使用している場合は、追加コストを負担せずに利用可能です。

各プランの具体的な金額については、Microsoft Azure公式の「Azure Functions の価格」を参照ください。

Azure Functionsの利用事例

Azure Functionsは、Webアプリケーションの自動化やデータ処理など、様々な場面で活用されてます。Azureの公式サイトには様々なAzure Functionsの利用事例が紹介されています。

本章では、分かりやすい実例をご紹介します。

Slackへの自動投稿システム

Slackへの自動投稿システム

Azure Functionsは、様々なイベントをトリガーにすることができます。

GitHubでissueが作成されると、Webhook(イベント検知した際に指定のURLへHTTP要求を送信できる仕組み)はメッセージを発行します。Azure Functionsはこのメッセージをトリガーにして、関数に基づきSlackへ自動投稿する仕組みです。

この例のようにAzure Functionsを使用すると、普段の運用業務を自動化し、手間やコストの削減が実現します。

まとめ

今回はAzure Functionsについてご紹介しました。
Azure Functionsは、「サーバーレスアーキテクチャ」の仕組みの1つであり、Azure Functionsを使用すると様々な業務を自動化することができ、コスト削減にも繋がります。

サーバーレスアーキテクチャの仕組みの導入や日々の運用業務の効率化を検討している方は、Azure Functionsを使用してみてはいかがでしょうか。

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